生年月日から自分の八字(すなわち「四柱八字」)を算出するには、年柱、月柱、日柱、時柱を順に特定する必要があります。各柱は一つの天干(十天干:甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸)と一つの地支(十二地支:子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥)から成り、合計で四柱八字となります。以下に詳細な算出ステップを説明します。
一、 八字命理の基礎
八字命理では、個人の生まれた年、月、日、時がそれぞれ干支の組み合わせに対応し、これら四つの干支の組み合わせが「四柱」、通称「八字」を形成すると考えられています。
- 年柱:生まれた年の天干と地支。
- 月柱:生まれた月の天干と地支。
- 日柱:生まれた日の天干と地支。日柱の天干は「日主」または「日元」と呼ばれ、命主本人を表します。
- 時柱:生まれた時刻の天干と地支。
天干地支には固定された循環順序(六十甲子)があり、これによって時間を記録します。
二、 八字を算出する手順と方法
A. 年柱の算出
年柱の特定には、中国の旧暦(干支紀年)と節気を考慮する必要があります。八字命理において、年の始まりは新暦の1月1日でも旧暦の元旦でもなく、立春です。
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年支(十二支)の特定
- 西暦年からおおよその地支、つまり十二支を特定できます。
- 計算方法:
(西暦年 - 4) % 12の結果で、0が子、1が丑、以降同様です。 - 重要な点:もし生まれた日が立春より前であれば、その年は前年の干支で計算されます。例えば、2024年2月4日が立春ですが、もし誰かが2024年2月3日に生まれた場合、その人の年柱は2023年の干支(癸卯)となり、2024年の干支(甲辰)ではありません。
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年干の特定
- 西暦年の下桁の数字に基づいて特定できます。
- 計算方法:
(西暦年 - 4) % 10の結果で、0が甲、1が乙、以降同様です。 - 例:2024年、下桁は4、
(2024 - 4) % 10 = 0、甲は0です。したがって、2024年の年干は甲です。 - 年支と合わせて、2024年は甲辰年です。
B. 月柱の算出
月柱の特定も節気を基準とし、旧暦の月ではありません。各地支月は特定の「節」(「気」ではない)から始まります。
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月支(地支)の特定
- 十二地支は十二の月に対応しますが、ここでの月は節気月であり、旧暦月ではありません。
- | 地支 | 節気月 | 西暦日付範囲(おおよそ) | | :--- | :----- | :----------------- | | 寅 | 正月 | 立春(2月4-5日)から啓蟄 | | 卯 | 二月 | 啓蟄(3月5-6日)から清明 | | 辰 | 三月 | 清明(4月4-5日)から立夏 | | 巳 | 四月 | 立夏(5月5-6日)から芒種 | | 午 | 五月 | 芒種(6月5-6日)から小暑 | | 未 | 六月 | 小暑(7月6-7日)から立秋 | | 申 | 七月 | 立秋(8月7-8日)から白露 | | 酉 | 八月 | 白露(9月7-8日)から寒露 | | 戌 | 九月 | 寒露(10月8-9日)から立冬 | | 亥 | 十月 | 立冬(11月7-8日)から大雪 | | 子 | 冬月 | 大雪(12月6-7日)から小寒 | | 丑 | 腊月 | 小寒(1月5-6日)から立春 |
- 重要な点:正確な年の節気の変わり目を分単位で調べるために万年暦を使用する必要があります。なぜなら、生まれた日がちょうど二つの節気の境目にある可能性があるからです。例えば、ある人が啓蟄の一時間前に生まれた場合、その月柱は依然として寅月に属します。閏月は八字の月柱の算出には影響しません。八字は太陽暦の体系だからです。
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月干の特定
- 月干は年干と月支から「五虎遁歌訣」を用いて特定されます。
- 歌訣:
- 甲己之年丙作首(年干が甲または己の場合、正月(寅月)の月干は丙)
- 乙庚之歳戊為頭(年干が乙または庚の場合、正月(寅月)の月干は戊)
- 丙辛之歳尋庚上(年干が丙または辛の場合、正月(寅月)の月干は庚)
- 丁壬壬位順水流(年干が丁または壬の場合、正月(寅月)の月干は壬)
- 戊癸之年甲寅居(年干が戊または癸の場合、正月(寅月)の月干は甲)
- 寅月の月干を特定したら、他の月の月干は天干の順序に従って順次導き出されます。例えば、寅月の月干が丙であれば、卯月の月干は丁、辰月の月干は戊となり、以降同様です。
C. 日柱の算出
日柱は八字の最も核心的な部分であり、簡単な計算では導き出せない唯一の柱です。万年暦を調べる必要があります。
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万年暦の使用
- 日柱は天干地支の六十甲子循環であり、毎日が年や月とは独立した固定の干支の組み合わせに対応します。
- 生まれた日の西暦または旧暦に対応する干支を万年暦で調べる必要があります。例えば、西暦2024年4月20日は甲辰年戊辰月庚寅日です。
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日主(日元)の重要性
- 日柱の天干は八字命盤の中心であり、命主本人を表します(例えば、「庚寅日」の「庚」が日主)。八字を分析する際には、日主を核心として他の干支と日主の関係を判断します。
D. 時柱の算出
時柱の特定には、生まれた時辰と日柱の天干が必要です。
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時支の特定
- 一日は十二の時辰に分かれ、各時辰は二時間です。
- | 時支 | 時間(24時間制) | | :--- | :------------- | | 子 | 23:00 - 00:59 | | 丑 | 01:00 - 02:59 | | 寅 | 03:00 - 04:59 | | 卯 | 05:00 - 06:59 | | 辰 | 07:00 - 08:59 | | 巳 | 09:00 - 10:59 | | 午 | 11:00 - 12:59 | | 未 | 13:00 - 14:59 | | 申 | 15:00 - 16:59 | | 酉 | 17:00 - 18:59 | | 戌 | 19:00 - 20:59 | | 亥 | 21:00 - 22:59 |
- 重要な点:真太陽時を使用する必要があります。出生地の経度、タイムゾーン、およびサマータイムが時辰の正確性に影響を与える可能性があります。北京時間(東八区)を例にとると、出生地が東八区より西であれば、現地時間は北京時間より遅くなり、逆であれば早くなります。通常、出生地の現地標準時間を真太陽時に変換し、それから時支を特定する必要があります。
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時干の特定
- 時干は日干と時支から「五鼠遁歌訣」を用いて特定されます。
- 歌訣:
- 甲己還加甲(日干が甲または己の場合、子時の時干は甲)
- 乙庚丙作初(日干が乙または庚の場合、子時の時干は丙)
- 丙辛從戊起(日干が丙または辛の場合、子時の時干は戊)
- 丁壬庚子居(日干が丁または壬の場合、子時の時干は庚)
- 戊癸何方発、壬子是真途(日干が戊または癸の場合、子時の時干は壬)
- 子時の時干を特定したら、他の時辰の時干は天干の順序に従って順次導き出されます。例えば、子時の時干が甲であれば、丑時の時干は乙、寅時の時干は丙となり、以降同様です。
三、 まとめと注意事項
| 柱別 | 特定方法 | 重要な考慮事項 |
|---|---|---|
| 年柱 | 西暦年計算、万年暦と組み合わせ | 立春の切り替わり点 |
| 月柱 | 年干、生まれた月の節気、万年暦と組み合わせ | 節気の切り替わり点、五虎遁歌訣 |
| 日柱 | 万年暦を調べる | 日主が核心 |
| 時柱 | 日干、生まれた時辰、万年暦と組み合わせ | 真太陽時、五鼠遁歌訣 |
重要な注意事項:
- 正確な出生時間:時辰は2時間ごとの区間であり、生まれた時間が時辰の境目にある場合、わずか1分の違いで時柱が全く異なり、命盤に大きな影響を与える可能性があります。
- 真太陽時:時柱を出す際、出生地の標準時間(通常は現地タイムゾーン時間)を真太陽時に変換する必要があります。
- 計算式:真太陽時 = 現地標準時間 + (現地経度 - 120) / 15 + 時間均時差(時間均時差は通常大きな変動はありませんが、精密な計算では考慮が必要です)。
- サマータイムが適用されている場合は、サマータイムで追加された時間をまず差し引く必要があります。
- 万年暦の重要性:日柱の特定、および年・月柱の正確な節気の切り替わり点については、万年暦が不可欠なツールです。
- 口頭で伝えられた十二支の年を避ける:人々は旧正月(春節)が十二支の年の始まりだと誤解していることがありますが、八字命理では、十二支(地支)の切り替わり点は立春です。
- オンラインの八字算出ツール:真太陽時の手動計算、節気や日柱の干支の検索は複雑で間違いやすいため、専門のオンライン八字算出ツールの使用を強くお勧めします。これらのツールは通常、出生地、分単位の具体的な出生時間の入力を求め、真太陽時と節気の自動換算を行い、直接四柱八字を提示してくれます。ただし、その背後にある原理を理解しておくことは重要です。
以上の手順を通じて、あなたの生年月日(年、月、日、時)に基づいて、正確に自分の八字を算出することができます。
